ネェ、オレヲアイシテ?Ⅲ~Promise or Secrets~


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その日の夜。

「ねぇ兄さん、もう大丈夫なんだよね?」

 ベットで窓の外を眺めていたら、妖斗がそう話しかけてきた。

「ん、何が?」

「……兄さんは、もう居なくなったりしないよね?」

 その言葉はまるで、俺の心中を見透かしてるみたいだった。

「何言ってんだよ妖斗、いなくなるわけないだろ」


 言えない。言えるわけがなかった。喧嘩するのを止められてるなんて。


 喧嘩もできなくて、せいぜい光輝が飯を作るのの手伝いくらいしかできない俺は、ここにいていいのか?


 飯の手伝いはよく翼咲がしてるし、翼咲の方が俺の数倍は料理が上手い。


 ——だったら、俺はここで何をしてればいい?


 俺の存在価値ってなんだ。


 せっかく助けられたのに、俺は何の恩返しもできないのかよ……。

妖斗だって最近は喧嘩が強くなったり、色々出来るようになってるのに。


何の役にも立たないんじゃ、俺なんていてもいなくても変わらないんじゃないか……。