ネェ、オレヲアイシテ?Ⅲ~Promise or Secrets~



「……白龍、これからどうすんの」


「兄さんには総長を降りてもらう。次の幹部は妖斗と朔と……真凛かな」


 俺は翼咲から目を逸らし、言った。


「妖斗には、どうやって伝えんの?」


「……俺から伝える。兄さんは自分から言ったら、妖斗が納得しないと思ってるみたいだから」


「はっ!? そんなわけねーだろっ!!」


 顔を歪め、翼咲は叫んだ。


「わかってる!俺も兄さんから伝えた方がいいと思う。でも、……たぶん妖斗は俺から言っても兄さんから言っても、絶対に納得しないから。それなら、どっちが言うかは些細な問題だ。だろ?」


「……あぁ」


 苦虫を噛み潰したような顔をして、翼咲は頷いた。


 ――些細な問題なわけがなかった。でも、他ならぬ兄さんが自分から言うのを望んでないなら、俺から言うしかない……。


 きっとそれが、兄としての務めだから……。