「……ハハッ、普通じゃないか。……そうだな」


 笑いながら、俺は言う。


「あっ、ごめん……」

 口を片手で抑えて、光輝しまったとでも言うかのように、慌てて俺に謝ってきた。


「……いや、いい。事実だしな。……でもさ、神様になれるものなら、俺はなってみたいんだ。


 たぶん、黒蜜蝶にいた父さんや母さんは、紛れもなく裏社会の神様だったんだと思うから……。


 妖斗がさ、二人とも凄い慕われてたんだよって、そう教えてくれんたんだ。


 ……だから、俺もそういうふうになりたいなぁって、そう思ったんだ。多分、無理だけど」


 そう言って、俺は頬をかいた。