俺の隣は、兄さんのものだから。それだけは俺に彼女ができようと、一生変わらないことだから。
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買い出しが終わると、俺達はすぐに家に戻った。
「じゃあ改めて。紅葉、俺らの家へようこそ!」
テーブルにチキンとピザとサラダなどを並び終えたところで、光にぃが大きな声で言った。
「……ありがとう」
みんなで食べたら一人一本くらいの量しかないチキンはあっという間に減っていた。
「おい、俺のチキン誰食った?」
光にぃが不満げに口を尖らせる。
辺りを見回すと、翼にぃの前にある紙皿にチキンが一本置いてあった。
翼にぃはお皿にあるのとは別のチキンを口に運んでいた。よくそんなに食べる気になるな。
「翼咲、歯食いしばれ」
翼にぃの背後をとると、光にぃは翼にぃの脇の下をくすぐった。
「あはっ、あはははは!! ダメ……無理!」
食べるどころじゃなくなって笑いころげている翼にぃの口から、チキンが落ちる。
「ああ!! 光輝!」
床にボトっと着地したところで、翼にぃは勢いよく叫んだ。
「おつ〜。これは俺が貰うからな」
翼にぃの皿を手に取って、光にぃは得意げに笑った。
勢いよくかぶりつくと、光にぃは1分もしないうちにチキンを骨だけにした。
そんなに食べたかったの?
「アハハ!」
おかしくなって、笑いが込み上げた。
「フ。子供かよ」
紅にぃが翼にぃと光にぃをみて口角を上げる。
「あぁ、ここにいる奴らは全員子供だ。でもそれがこの家のいい所だろ?」
光にぃが俺の頭を撫でて、楽しそうに笑う。
「あぁ、……そうかもしれないな」
そういって、紅にぃは笑った。



