「違うなら堂々としてればいーんだよ。だって、やってないもん」



「だよねぇ?頑張る。あっ…先生が来た。僕がまた泣いたこと、秘密にしてて」



コソコソと話していたから、先生は不思議そうにしていたけど、私たちは走ってママたちのところへ戻った。












その日の夜…。



涼真くんのママとうちのママが大騒ぎしていた。



環奈ちゃんが行方不明だって…。



私は、怖くて言い出せなかった。



パパが迎えに来るって言ったよね?



だけど本当のことを話したら、環奈ちゃんはママにいっぱいいっぱい叩かれるのかな…。


ふたりの秘密だっていう言葉に、浮かれていた。


その言葉はいい意味でもなんでもなくて、事の重大さに気付いた時には…もう手遅れだった。