これは遡ること再テストの日……いわば3日前。
「はい、終わり。よく頑張ったな」
お、終わった……。
再テストを終えて、シャーペンを置いて一息つく。
我ながら手応えあった。
全部埋められた、これも全部歩夢のおかげ。
今すぐにお礼を言わなきゃいけない、だけど……
『未来の彼女』
そう言われたら会うことに対して躊躇してしまう。
「ありがとうございました……げ」
後はもう帰るだけなので、鞄を持って教室から出たら、会いたくない人がそこにいた。
「ど、どうして……」
「沙也加に会う以外に何があるの?」
「私は会いたくない!」
だいたい、この人の言うことが本気なのかわからない。
もしかしたら私の弱みを握るための罠かもしれない。