そういうところがダメなのではないのか……と泣いてる人に言ってしまえば火に油なので控えておく。



王子様だって頰を引きつった笑みをしているではないか。


一見完璧に見えるその爽やかスマイルも、裏を知ったら作り笑いかと読み取れるようになる。



「……申し訳ないけど、ちょっと立ち聞きした。
今までも沙也加みたいなことをしてきたんだね」


「いえ、それはですね!」



会長は否定はしてるが効果は薄い。


王子様が聞いてくれて大いに助かった……。



「小鳥遊さん。いくら何でもしてはいけないことってあると思うよ」


「……っ」



いっそ裏の性格を見せた方がいいと思うのは私だけだろうか。


裏の性格見せて、手荒な口調で脅迫行為すれば絶対に頷くと思うんだけどな。


……やっぱ、やり方が悪いからそう考えるのは私だけか。


王子様は今は、みんなにも納得いくような言葉を選んで話すだろう。