「あなた、星本くんまだ関わってるって聞いたわ」


「あ、そうですか」



廊下を歩きながら、話しかける会長。


この人、暇人すぎない……?


自分の人生だっていうのに王子様のためとか言ってるんでしょ?


本当におめでたいよ、あなたたち。



着いたのはまた体育館裏だった。


ここ雑草とか多いから嫌いなんだよね、しかも薄暗いし。


この前お弁当を食べた時の真っ先の感想だ、しかも味わう余裕も無くて不快極まりなかった。



「……!?」



すると突然だった。


取り巻きの女子たちに腕を掴まれ、身動きができなくなってしまった。



いくら動かしても、大勢には敵わない。


くそ、この人たち卑劣というか……強引にいかせようとするスタイルが気にくわない。



ジッと会長を見つめたら、彼女は不敵に微笑んだ。