「お前はいつもみたいに大口叩いて、生意気な態度でテスト受ければ余裕だっつーの」
「なっ、大口なんか叩いてなんか……!」
「それにさ、お前クマできてるぞ」
王子様は私の見栄っ張りも無視して、グイッと顔を更に近づけた。
だから、いちいち心臓に悪いことをしないで……!
「夜中まで頑張ったんだろう?
そんな顔で勉強するな」
「え、でも……」
「不安か?」
そりゃあもちろん、だったら勉強しない。
いくらやっても不安しかないんだもの。
「それはお前が今まで努力してきたからだ。
報われない時を考えたらそりゃあ当たり前だ」
じゃあ、テスト前に緊張しなかったのは今まで努力してこなかったから……。
前までの私はもはや諦めてたんだ、そりゃあ不安とか緊張とかしないわけだ。
「じゃあ、私は今頑張ってるってこと……?」
「もちろん」