「(誰!?)」



思わず目を見張った。


こう見えてもクラスメイトの名前と顔は覚えてるけど……私に限ってそんな物忘れはしない。



となると、隣のクラス?


いや、じゃあ何で私の教室で話しかけるの?



「えっと、どなたでしょうか?」


「なっ!? 私を知らないの!?」



何だそのナルシストな発言は。


どこかの王子様でも見ているような気分に陥る。



でも確かにモデル体型でサラッとしてつやつやとした黒いロングの髪。


どこかのお嬢様みたいなオーラを醸し出していて、確かに目立つ人のように思える。



「去年同じクラスだったのに、私の名前を忘れるだなんて大した人ね!」


「それは申し訳ないです」