「先生から中間の点数聞かせてもらった。
逆にどこ合ってたんだ……?」



そう言うなり王子様は中間テストの数学の問題用紙を私に差し出した。


ほお、私の24点は知られたということか。



「えっと、確か……」


記憶の限りのことを、曖昧だがざっと伝える。



「んー、めんどくせーな。
基本が分かってるような分かってないような……」


「なんかすみませんね」



王子様は無言だったので「(こいつって謝ることができたんだ……)」と思われたのは知らなかった。



「とりあえずもう一回これ解いてから方針立てるから、分からなかったらせめて何が分からなかったか書いてくれ」


「……わかった」



解答用紙は無かったので、自分の数学のノートを取り出して始めることにした。