王子様の弱みを握っただけなのに。



というか……どうして



「どうしてここにいるの?
私、あんなこと言っちゃったのに……」



ここにいるということは事情を知っている?


でも、私は誰にも言ってないから知らないはずだ。



「お前の暴言に度が過ぎてたから、ただごとじゃないって思ったんだよ。後追ったら案の定この様だ」


「やってること一緒……」


「おっさんよりはイケメンなストーカーだろ?」


「自分で言う?」



こいつは私の言葉に傷つくどころか心配までしてくれた。


あんなに心配していた自分を返してほしい。



「お前は人に頼ることを覚えろよな。
で、言うことは? このままでいいわけないよな?」


「うっ……」



後ろにいるおっさんは今にもブチ切れそうなくらい顔が真っ赤だ。


私じゃどうにでもできない。



「助けて、ください……」


「ん。よくできました」