王子様の弱みを握っただけなのに。



そして翌日。


張り込みしようと決めたが、恐怖で外に出たくないという気持ちが高まってしまう。



「……大丈夫、私は大丈夫」



いくら自分で言い聞かせても震える手は止まらず、張り込みは諦めるしかなかった。


お母さんに取りに行かせるしかないかな……お母さんまで被害が出るのは怖い。



何しろ相手が分からないのだ。


目的も分からない。



そうだ、昨日みたいに夕方になってから取りに行けばいい話ではないか。


お昼寝しないようにしなきゃ。



そうして取りに行けば、昨日と全く同じように白い封筒がポストに入っていた。


もう見たくない、捨てたい。


その日は封を開けることはせず、懸念はあるが寝ることにした。



そして休みが明けて月曜日になった。