『ごめんなさーい』


女子たちは可愛子ぶりっ子特有のねだるような声で反省する気は全くないようだ。


これからも私をエサにして楽しむんだろう。


そんなのされてたまるか……!


先生の言う通りだからといって、卒業まで何も行いをしないのはたまったもんじゃない。


だったら、自分が嫌だと思っても多少は反撃しないと自分を守れない。




集団が嫌いなのは……いつ敵になってしまうかわからないから。


だから高校ではひとりを選んだ。



「……っ」



私の傷が癒えたかといえば、それは建前のことでしかなくて心の奥底では違った。



"一生あなたは逃げられない"


"あんたのことなんか誰も助けてくれないわ"



私をいじめた女子がいつしか言った言葉。


いじめなんかとっくの昔に終わったことなのに、今だって忘れずに私の心を縛り付ける。



『ずっと見てるから』


私はこの封筒を机に閉まって、孤独であることを改めて自覚した。