暗黒王子と危ない夜【after】



「ほんと……すごく可愛いね」


自然と口からこぼれた。

無邪気な笑顔も、少し火照った頬も。
心から幸せそうに見えた。


……でも、なんであたしにこの写真を?



「似てるんだよ」


疑問に感じたのを読み取ったのか、灰田くんはそう言った。



「相沢さんを初めて見たとき、わけもなく優しくしたくなった。そん時はなんでかわかんなかった。あとから思い出したんだよ。……そういや、あいつと似てるなって」


「あたしと、元カノさんが……?」



似てるかな……?

もう一度よく見てみても、自分じゃよくわからなかった。そもそもこんなに可愛い笑顔、あたしにはできない。



「とくにここが似てるってのはないけど、ふとした瞬間の表情っていうか……あとうつむいたときの雰囲気とかね。……」



照れくさそうに笑う灰田くんは新鮮だった。