「はあ? 呼び出した本人が帰るってさすがにナシだろ」
「俺は忙しーんだよ……家のこととか、家のこととか」
「………」
家庭の事情を持ち出されたら、誰も口出しなんてできない。
三成だって本当はみんなで過ごしたいはずだから、本当に忙しいんだろうな……。
「萌葉も安心しろ。7時ごろ慶一郎さんが迎えに来て、皆を送るってことで話通ってる」
だよな? と確認する三成に、本多くんがうなずいた。
「テストの範囲は萌葉が知ってるだろうし、いいよな?」
「うん、大丈夫、だけど」
そして三成は中島くんの方を見る。
「いいか、喧嘩とか始めんなよ。七瀬の勉強ちゃんと見てやれよ」
「はいはーい。ちゃんと守るから、コーラ! コーラ忘れないでねっ、三成くん」
三成を見ていたら、まるでお母さんみたい、と思い、笑いそうになる。
本当に友達思いで優しいなあ……。
さっきまで文句を垂れていた中島くんも、今はコーラのおかげで、おもしろいくらい上機嫌になっていて、扱いの上手さにつくづく感心する。



