「付き合ってるとか思われても仕方ねぇだろ」
「……うん」
「けど、お前は七瀬が好きだから、勘違いされたくないよな」
「……うん」
「そんで、誤解とくために追いかけたけど、七瀬が、もういいっつってお前を拒んだらどう思う?」
想像したら、鼻の奥がツンとした。
「悲、しい……」
「だろ」
頭を優しく撫でられて、危うく涙がこぼれそうになった。
そっか。
あたしはあの夜、追いかけてきてくれた本多くんを言い訳をしにきたんだと思い込んで一方的に拒んだ。
「ちなみに好きってのは冗談だからな、ヘンなふうに捉えんなよ」
「……そう、なの?」
「わからせるために一番手っ取り早い方法だと思っただけだ」
「……そっか」
いつもと変わらない調子の三成を見ると、とくに疑いも湧いてこなかった。
「次、七瀬が学校きたら俺が場をとりもってやっから。もっかいちゃんと話せよ」
「うん。……ありがとう」
自分のことしか見えなくなるとき、三成はいつも気づかせてくれる。
「ほんとに、ありがとう……」
何回お礼を言っても足りない気がした。



