暗黒王子と危ない夜【after】


入ったのは空き教室。

あたしを一番前のど真ん中の席に座らせると、三成は教卓のうしろに回って肘をついた。



「あいつ。また最近、慶一郎さんに重いシゴト背負わせられてんだよ」

「え、重い仕事……本多くん、が?」

「ああ。ちょうどテストあたり、もしかしたら学校行けねぇーかもって感じで」

「……そう、なんだ」



せっかく三成が勉強会を企画してくれたりしたのに。
このままじゃ本当に留年することになってしまう。



「慶一郎さんに言ってなんとかできないの?」

「あの人は仕事に対して厳しいからな」

「でも、それじゃあ……」

「もうこの際、留年のことは仕方ねぇ」

「仕方ないって……」


三成の口から諦めの言葉が出てきたことに驚いた。同時に悲しくなる。