◆
◆
「……中島がいるとか聞いてない」
市川さんのお店に着くなり、立っていた人物を見て露骨に嫌な顔をした本多くん。
あの夜は『琉生』って下の名前で呼んでいたはずなのに……。
「俺だって椎葉がコーラくれるって言うから来ただけで、成績最底辺の落ちこぼれなんかに勉強教える義理も時間もねぇーんだよ」
「は……。喧嘩なら買うけど」
「別に売ってねーけど、どうしてもって言うなら相手してやらんこともない。体なまってる雑魚なら3秒で勝てる」
「じゃあ来なよ。なまってるのはどっちか、やればすぐにわかるから」
このふたりって、いつもこんな感じだったっけ……?
目を丸くしてやり取りを見守る。
心なしか、本多くんの声が明るい気がするし、表情もいきいきしている気がする。
無邪気というか。
いい意味で……少し幼い。
これが本来のふたりだったんだなと思うと、よかったなって安心する。
過去のしがらみから解放されて、お互いに素を出し合って。きっと、これからはずっと笑い合えると思うから。
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「……中島がいるとか聞いてない」
市川さんのお店に着くなり、立っていた人物を見て露骨に嫌な顔をした本多くん。
あの夜は『琉生』って下の名前で呼んでいたはずなのに……。
「俺だって椎葉がコーラくれるって言うから来ただけで、成績最底辺の落ちこぼれなんかに勉強教える義理も時間もねぇーんだよ」
「は……。喧嘩なら買うけど」
「別に売ってねーけど、どうしてもって言うなら相手してやらんこともない。体なまってる雑魚なら3秒で勝てる」
「じゃあ来なよ。なまってるのはどっちか、やればすぐにわかるから」
このふたりって、いつもこんな感じだったっけ……?
目を丸くしてやり取りを見守る。
心なしか、本多くんの声が明るい気がするし、表情もいきいきしている気がする。
無邪気というか。
いい意味で……少し幼い。
これが本来のふたりだったんだなと思うと、よかったなって安心する。
過去のしがらみから解放されて、お互いに素を出し合って。きっと、これからはずっと笑い合えると思うから。



