「貴女の夫はまだ決まってはいない。
貴女のお父様が出された条件も、清白の跡継ぎというだけだ。
まだ、尊様にひっくり返せないわけじゃない。
人生、長いですしね」
「数志さん……」
と鈴は思わず、数志の手を格子ごしに取る。
「だから、見つめないでくださいっ。
そんな子犬のような目でっ」
と叫んで逃げようとする数志を見ながら、
この人、子犬が道に落ちてたら、確実に拾ってくる人だな、と思っていた。
「俺、貴女だけは勘弁ですからっ」
と数志が叫んで、慌てて手を振りほどこうとしたとき、
「……なにやってんだ」
と声がした。
いつの間にか、階段下に征が立っていた。
貴女のお父様が出された条件も、清白の跡継ぎというだけだ。
まだ、尊様にひっくり返せないわけじゃない。
人生、長いですしね」
「数志さん……」
と鈴は思わず、数志の手を格子ごしに取る。
「だから、見つめないでくださいっ。
そんな子犬のような目でっ」
と叫んで逃げようとする数志を見ながら、
この人、子犬が道に落ちてたら、確実に拾ってくる人だな、と思っていた。
「俺、貴女だけは勘弁ですからっ」
と数志が叫んで、慌てて手を振りほどこうとしたとき、
「……なにやってんだ」
と声がした。
いつの間にか、階段下に征が立っていた。



