というわけで、結婚してください!

「さて、鈴様。
 助けてさしあげたいのはやまやまなんですが」
と泉美の消えた方を窺いながら、数志は言ってくる。

 いや、本当か?

 全然、助けてくれる気なさそうに見えるんだが……。

「私も征様に仕える身。

 しかも――」
と身を乗り出し、数志は言った。

「鍵持ってないんですよ」

 いや……、じゃあ、なにしに来たんですか、と思わず、思ってしまう。

「泉美さんも持ってませんから。
 助ける気があっても、無理だったでしょうね」
と言うので、

「あれ、助ける気あったんですかね?」
と思わず呟いてしまった。

 さあ、と軽く言って、数志はまた階段の方を振り返っている。