そこの壁にかけてある重そうなライダー用ヘルメットで。
いや、ヘルメットで人が死ぬかは知らないが。
何回か殴り続けたら、死ぬだろう。
鈴がそう思ったとき、ふう、と溜息をついた尊は、手を離し、
「……疲れたな。
なにか食いに行くか」
と言い出した。
よ、よかった。
ありがとうっ、コルセットッ、と思いながら、鈴は、
「そうですか、では」
とウェディングドレスに手を伸ばした。
「……また着てどうする」
「えっ?」
尊は、一度上に上がると、取ってきた服を、何故か階段から近づかずに、鈴に向かって投げてくる。



