というわけで、結婚してください!

「ともかく、尊。
 鈴と俺を二人きりにさせろ。

 一度、二人で、ゆっくり話し合っておきたい」
と征は言ったが、

「嫌だ」
と尊は即答する。

「……お前、心が狭いな」

「いや、お前ほどじゃないぞ」
と二人は言い合っている。

 なんだろうな……。
 この二人の兄弟喧嘩に巻き込まれただけのような気がしてきたぞ。

 いや、そういえば、そもそも、そうだったんだか、と思ったとき、
「お、尊くん。
 そこを右だ」
と空気を読まずに、晴一郎が右を指差し、言った。