というわけで、結婚してください!

「百貨店で――」

 百貨店で? と全員が身を乗り出す。

「すごく混んだエレベーターに乗ってたんだ。

 俺は奥の方に居て。
 お前は友だちと乗ってきた。

 混んでたから、お前は、エレベーターの階数ボタンが押せなくて、

『何階ですか』と――

 誰かに言われ、押してもらっていた」

 誰かにかっ、と鈴が。

 尊が、
 お前にじゃないのかっ!
という顔をする。

「で、お前は三階辺りで降りていって。

 俺は地下の名産品売り場までエレベーターで下りた。

 俺が用事を済ませて帰ろうと、正面玄関に行ったら、お前が居て、友だちと話していた。

 ひとりが、
『鈴ったら』
とお前を呼び、もうひとりが、

『支倉さんったら』
と言っていた。

 それで、お前の名前は、支倉鈴だとわかったんだ」