というわけで、結婚してください!

「そうです。
 私が明日帰れば、尊さん、お咎《とが》めなしってことにしてくださいますか?」

「いいぞ。
 どのみち、尊は既に支社に飛ばしてあるからな」

「……では、私が帰らなかったらどうなりますか?」
と言うと、征は沈黙している。

「お父さんの会社が潰されたりとか?」

「若造の俺が、あの会社潰すの至難の技だろ。
 第一、お前の父親、俺に潰されるようなタマか」

「じゃ、ぽすがペットショップで売られていたりとか」

「いや、何処のペットショップが買い取ってくれるんだ、あれ」

 ……ぽす、結構いい年かもしれませんが、可愛いんですよ、と思いながら、鈴は言う。

「それか、うちの実家が勝手に売られたり、火をつけられたり――」

「するかっ!

 ……っていうか、お前が一番恐ろしいな」
と言われてしまった。