というわけで、結婚してください!

「尊様のお父様ですよ」

 尊は渋い顔をし、
「単にあの二人を持て余して、俺に一旦、戻れって言ってるんだけなんじゃないのか?」
と言うと、数志は、

「まあ、そうかもしれませんね」
と認めた。

「ああそう。
 フィアット、持ってきておきましたよ。

 ホテルの車をずっと借りてるの、気がかりだったんでしょう?

 私が窪田さんに返しておきます。
 ちょっと窪田さんに用もありますしね。

 では」
と言って、数志は消えた。

「……今更、では、とか言われて、消えられてもな」
となんだかわからないが、尊は呟いている――。