というわけで、結婚してください!

「実は、さっきから居たんですけどね。
 全然気づかれないので。

 今、存在を知ってもらわなければ、なんだかまずい展開になりそうだ、と思いまして」
と数志は申し訳なさそうに言ってくる。

「征様と鈴様のお父様は、今、酒を酌み交わしておいでです。
 尊様、早く戻ってきて、立場をはっきりさませんと、どんどんまずい事態になりそうですよ。

 尊様のお母様も屋敷にお戻りになるようですしね」

「……なにしに帰ってきたんだ」

「あのー、尊さんのお母様は、離婚されているのでは?」
と鈴が言うと、尊は苦い顔をし、

「離婚したんだが、一応、まだ、あの屋敷の中に部屋を持っている。
 この間まで、息子の俺が居たから、というのもあるんだろうが。

 それ以前に、よくわからない二人なんだよな」
と呟いている。

「尊さんのお父様とお母様ですか?」