というわけで、結婚してください!

「莫迦、悪は俺だろ」
と尊が言ってくる。

「征の許から、お前を連れ去ったのは俺だ」

「……そうでしたね。

 なんででしょう。
 征さんの方が悪人面《あくにんづら》というか。

 完璧すぎて嫌味な感じだから、そう感じてしまうんでしょうかね」
と分析する鈴に、征が呼びかけてくる。

「さあ、鈴。
 帰る決心はついたか」

「帰りません」
と高圧的に言ってくる征に反抗するように、鈴は言っていた。

 ちゃんと結婚もしていないのに、なんだか、夫婦喧嘩じみてきたな、と思いながら。

「なんだと?
 ぽすがどうなってもいいのか?」
と征は言ってくるが。

 いや、どうにもなりそうにないから帰らないと言ってるんですが……と鈴は思う。