いつの間にか、尊の袖をつかんでいた自分に気づき、手を離そうとした鈴に尊が言う。 「帰ろう」 「でも……」 「ちっちゃい動物は、ちょっとのことで、急激に体調が悪化したりするからな。 俺も昔、ハムスター飼ってたからわかる」 いや、ハムスターとでは、ずいぶん大きさが違いますが、とは思ったのだが、尊のやさしさが嬉しかった。 「帰ってみよう。 大丈夫だ。 そっと、気づかれないように――」 そう尊は言ってきた。