数志と別れて、鈴たちは、また車で走っていた。

 それぞれがいろいろ考えていて、無言になる。

 三日後か。

 三日後には、尊を今までの生活に戻さなければと鈴は思っていた。

 最初のきっかけは、尊だったかもしれないが。

 ついて来てしまった時点で、自分も同罪だと思っている。

 なんとか、一番問題のない形で、尊さんを元の生活に戻さなければ。

 数志さんの話では、尊さんが跡継ぎとして、巻き返せなくないこともないようなことを言っていたし。

「尊さん……」
と鈴は尊に呼びかける。

「私が貴方に連れて逃げてくれと頼んだことにしませんか?」

 すると、すぐに、
「このボケが」
と罵られた。