放課後4時10分、校舎5階で君を待つ。※リメイク版

――――――・・・



「あ、日向大地だ」


バンバンッ、キュッキュッ、という音が体育館に響き渡る5時間目の授業は体育だ。


生憎の雨のため男子と女子共同で体育館を使っている。そのためネットの向こう側では男子達がバスケをしていた。



「本当だ・・・。平松君もいるよ」

「あいつはいいよー。どうでも」


よくないでしょ、と思いつつも女子のバスケよりも男子のほうに目が行ってしまう。



「ぁ・・・」

「決めたね」



ゴールネットに吸い込まれるかのように、日向君のうったシュートは綺麗な弧を描き、ゴールに入っていった。


「・・・うん」

「日向大地、サッカー以外もできるんだ」




シュートを決めた日向君は、屈託の無い笑顔で友達とハイタッチをしていた。そんな彼に昨日の事もあってか視線がいってしまう。



いや、無くてもいってた・・・かな。