でも、、、

今朝の囁きを思い出して一人悶絶してしまう

あの声は武器だもん

どんな剣豪が現れようとあの声に耳を寄せられ
たら、剣もほろろは間違いない

「菜々?なに一人で悶えてんの?気持ち悪い」

さやかの声に意識を取り戻した私は、急に恥ずかしく
なった

「、、、何でもない、、ちょっと思い出して」
「なに?なに?」
「菜々って、、、耳元で呼ばれて、、、」
「なにそれー!いつの間にそんな展開に?」
「あ、いや、違うよ。彼は私をからかってるだけ」
「ふぅーん、私は合コン中ずっと松川さんだったのに」
「え?、だから、からかわれてるだけだもの、、」

期待なんかしちゃダメ

私達は、同じ通勤電車でたまたま会うだけの関係

それ以外の何でもない