「パパ……エナ…死んじゃうの?」

病院で貰った薬を飲んでから、エナの熱は一時的に少しだけ下がった。
ベッドに横たわるエナは、涙目で鋭太郎に聞いた。

「大丈夫。しっかり寝て、しっかり薬飲んで、あとは、食べたい時にはちゃんと食べてれば、すぐに良くなるよ。パパもずっとエナのそばにいるからな。」

鋭太郎は優しくエナの頭を撫でた。

エナを満叶に任せる事は絶対に出来ない。
父子家庭になったら、エナを学童に入れよう。

そんなことを考えながら、エナが眠ったことを確認すると、鋭太郎はそっと部屋を出て、階段を下りた。