雷王に愛された花

「俺の好きな海鮮料理を食べようと思うんだけど、食えるか?」

「実はあんまり食べたことがないの。山で囲まれているから海産物は干物とか保存が効くものしか入ってこないのよ。」

「そうか、じゃあ、決まりだな。シンプルな料理だから嫌いな人はあんまりいないし、大丈夫だろ。」

「楽しみだわ。あ、その後でいいのだけど、イチゴのアイスクリームがあると聞いたの。食べてみたいわ!」

「あぁ、確かにいっぱいあるよ。どうせならテイクアウトもある店がいいだろう?」

「えぇ、できれば。」

「ちょうどいい店がある。近くの名所も見せたいし、帰りに寄ろうな。」

「ありがとう。」

「ずっと馬車の上も嫌だろうからここからは歩くか?雑貨屋が並んでいる通りなんだが。」

「そうしたいわ。探したいものもあるの。」

「何を?」

「花瓶がほしいの。割れ物だから持って来れなくて。」

「そうか、じゃあ、あそこの雑貨店にしよう。」

「あ、ちょ、ちょっと待って。」

「なんだ、珍しいものでもあったか?」

「目新しいものがたくさんだったから、ちょっと置いていかれちゃっただけよ。」

「ふーん、、、ん。」

「ん?」

「て!」

「て?あっ、手繋ぐってこと?」

「迷子になられたら困るからな。」

「ならないわよ。でもまぁありがとう。」



「このステンドグラスみたいなのもこっちの一輪挿しもきれいだからどっちにしようか迷うわ、、、」

「両方買えばいいだろう?俺が買ってやるよ。」

「そんな、私が使うものなんだから悪いわよ。」

「再会の記念に。後で生ける花も買って帰ろう。」