「王子は姫の馬車を持ち上げ、彼女の、、、あらら?何だかおかしいわね?」

「そうですね、そこは姫を馬車から抱き上げた、ですよ。ミレイ様。」

「そうよね、そんなに力のある人はいるわけないわよね、この世界に。ふふふ」

「いいえ、噂によると雷王と呼ばれているヴァンクロシュ王国のロイ・フィリオ3世は男性3人を軽々と持ち上げられるそうですよ?」

「そんな人もいるのね、、、この国からはどのくらい離れているとお父様は言ってらしたっけ」

「この裏の険しい山を越えた10日もかかるところですよ。しかもこの山を越えるには馬車が使えない道を通る必要があるんですよ。限られた人々しか通れません。」

「いいなぁ、外国、、、いつか行ってみたいわ!美味しい料理を食べてきれいな景色を見て!本で読むよりもきっと何倍も楽しいわよね!」

「もちろんですよ、見たことのないものをたくさん見られるので、驚きの連続だと思いますよ。そのときは私もぜひ一緒に連れて行ってくださいね」

「えぇ!ユリンも行こうね!絶対よ!」