あのあと、同じ電車に乗り込んだ私たちはとりあえずということでLINEを交換した。 でも本当に交換しただけであって、もちろん水瀬くんから連絡がくるわけでも私から何かを送れるほど勇気があるわけでもなく。 ただただ私のLINEに水瀬くんが加わったという、それだけのことで。 「ぶっちゃけ、もう満足」 「昨日の心和のなけなしの勇気、もったいな…」 呆れ顔のユキちゃんにため息をつかれ、苦笑いがこぼれたところで予鈴が鳴った。