「もう帰るの?」 「だ、だって勉強終わった?から…」 「終わったけど、なんで帰るの」 「え…」 長居するのも悪いかなと思ったんだけど、どうやらいらぬ気遣いだったらしい。 「おいで?」 大きなソファに腰を沈めた蒼くんに手招きされて、恐る恐る隣に腰掛けた。 「はい。食べる?」 「う、うん!ありがとう」 ガラス張りのローテーブルの上に置いてあった小皿から個包装のチョコレートを差し出してくれた蒼くん。 受け取って口に含むと、すぐに溶けて優しい甘さが広がった。