ちょっとどころじゃなく、めちゃくちゃレアだよ…。
同じクラスじゃない私は見たことないどころか、知らなかったくらいだもん。
いつもと雰囲気が違って、またそれも大人っぽくてかっこいい。
見とれて勉強どころじゃないかも、なんて。
「まあでも、2点の人は見惚れてる場合じゃないけどね」
思ってる場合じゃ、なかったらしい。
多分、レンズの向こうの瞳は1ミリも笑ってない。
「やるよ、勉強」
「は、い」
開かれた教科書と問題集。いつもより低めの、真剣な声に背筋が伸びる。
もしかして、蒼くん結構スパルタ……?
頭をよぎった不安は、多分気のせいとかじゃなくて。
初めての蒼くんのお家に実は少し浮かれ気味だった私は、打ちのめされることになった…。

