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来たる週末。日曜日。
筆記用具が入ったトートバッグを引っ提げた私が降り立ったのは、蒼くんに最寄り駅である梅ヶ丘駅。
「あの、蒼くん、ここは…?」
「ん?俺んち」
待ち合わせた蒼くんに連れられるまま5分ほど歩くと、高すぎて最早何階建てか数えられないレベルのタワーマンションが現れてひっくり返りそうになりながら見上げる私と、慣れた手順で正面玄関のオートロックを解除する蒼くん。
「早くおいで。閉まっちゃうよ」
「あ、うん…!」
手招きされてやっと自動ドアをくぐり抜けると、そこにはまた高級ホテルさながらの広くて綺麗なエントランスがあって、キョロキョロせずにはいられない。

