「べつに、莉々のせいじゃないし。あの子が勝手に」 「莉々」 不貞腐れながら言い訳を並べようとする莉々の言葉を遮った声が思ったより低く出て、自分でも少し驚く。 「っ、なんで、莉々が怒られるの?昨日置いてかれたのに?」 「うん、ごめん」 「…あんなの、もらったことないのに?」 大きな瞳からポロポロと涙が零れていく。 いつもの痴話喧嘩なら、ここで笑って許して涙を拭いてあげるところだけど、そういうのはもうやめにしようって、さっき決めた。