蒼くんが私だけを特別扱いしてくれてるわけじゃないって分かってる。 無理を言って付き合ってもらって、理由が理由だから蔑ろにできなくて、せめて思い出をくれようとしてるだけだって知ってる。 分かってても、知ってても、それでも私にとっては全部が全部宝物で、大切なの。 「っ、腹立つなあ…!!」 「やっ…!」 更に力強く引っ張られて、思わず身じろいでしまった私。 ぶちっと嫌な音がして、その反動で私と高坂さんの距離が開いた。