連れてこられたのは水泳部が使っている屋内プール。 もちろん部活の時以外は使われていないんだけど、今日は鍵を閉め忘れたのか扉が開いていた。 「普段入れないからラッキーだったね」 私を先に招き入れた高坂さんは重たそうなその扉をピシャリと閉めて、物珍しそうに辺りを見回しながら歩み寄ってきて。 「…さて」 まるでその言葉が合図だったかのように、さっきまで貼り付けていた笑顔がすっと消えた。