私の言葉に一瞬だけぴくり、と綺麗に整えられた眉が動いて。 「2人ともごめん、先戻ってて?」 友達を見送ったかと思えば、すぐに私に向き直った。 「ちょっと付き合ってもらえる?」 「へ…?」 「まあ、拒否権はないんだけどね〜」 満面の笑みを向けられれば断ることなんてできなくて、先を歩く背中についていけば風に乗ってバニラ系の香水が香ってきて。 蒼くんのものとは違う甘すぎるにおいに、少し顔をしかめた。