「ふーん?」 それを知ってか知らずか、少し意地悪な笑みを浮かべた蒼くんの視線は私の首元で止まって、 「…心和も校則違反とかするんだね」 シャラ、とシルバーのネックレスを人差し指で巻きとった。 「だ、だってこれは…っ」 昨日蒼くんにもらった、宝物だもん。 お洋服は学校に着ていけないけど、これなら目立たないしいいかなって思ったの。 今私が持ってる物の中で、唯一蒼くんの彼女なんだって思い出せる、特別なもの。