白崎さんの溺愛


「っ、つめた」

「…まだ血止まってないね。痛そう」

「痛いし冷たいし」



…何より今は冬だ。

雪は降っていないし空は晴れてはいるものの、水は本当に冷たい。

それでも流し終えると、タオルを用意してくれていた矢島くんからそれを受け取って、私は再び保健室の中に入って、血が止まったあと矢島くんに傷口を消毒してもらった。



「…痛い」

「ちょ、我慢して」

「もっと優しくしてくんない?」

「人を手当するとか初めてなんだよ俺」



矢島くんはそう言うと、やがて私の足の傷口から目を逸らして。

終わったよ、と一息つく。



「…ありがと」

「他は?怪我してない?」

「うん、平気」



私がそう言うと、矢島くんが絆創膏や消毒液を元あった場所に戻す。

なんか、ずっと寂しい気持ちでいっぱいだったけど。

今日は矢島くんのお陰で、少しずつではあるけど元気が出てきた気がする。

そう思って、再度、矢島くんにお礼を言おうとしたら…



「っつかさ……何か、押されてたみたいだけど…さっき」

「え、」