わたし、瀬野千鶴。

クリスマスまで、後5日。
間に合うかわからない千羽鶴をひたすら折るわたし。


「千鶴、少し休んだら?
俺のことは気にするな」

病院。

君が、倒れてから一ヶ月。

「やだよ、千羽鶴には程遠い。
だけど、なんとか絶対折るから」

わたしは自分に気合いを入れ、霞む目に堪え千羽鶴を一つ、また一つ作っていく。

だけどーー睡魔には勝てない。
気づいたら、夢の中。

「ーー千鶴、、ありがとうな」

君の悲しい声に気づかぬままーー。