ルナ様の声に恐る恐る顔を上げる
すると、予想より下の方で目線が合った

跪く私と同じ目線…?

え?ルナ様、地べたに座ってらっしゃる?


「る、ルナ様?!お召し物が汚れてしまいますよ?!」


慌てる私に対して、とても冷静なルナ様


「ん?この服は汚れていい服ですよ?だって、乗馬用ですし」


…え?乗馬?
王妃様が…乗馬?!


「ルナ様…乗馬出来るのですか?」

「ふふっ、楽しいですよ?」


本当に楽しそうに笑うルナ様

さっきから、私の中のルナ様像が崩れていく

お披露目の時に見た、感情が欠落したとしか思えない無表情の王妃様

しかし、今目の前にいるのは表情豊かで…とても愛らしい王妃様

きっと、こっちが素のルナ様なんだろう
あぁ…好きだな