「えー?ひでぇなあw
…でもさ、ノエル、お前、俺にそんなこと言える立場か?」

さっきまで笑っていた鋭十の表情が、突然冷たくなった。

「知ってるよ俺w俺の彼女の萌夢叶、あれお前のダチだろ?」

「…?!」

「ぶっはははは!おもしれぇその顔!
やっぱそうだったんだ!!
いや、だってさあ、あの女、いっつも楽しそうにお前の話するんだもんwwwww
『ノエルと体育でペアだった』とか『ノエルがくれたお菓子すごく美味しい』とかw
クッソどうでもいいわ!ぶははははは!!」

『ノエル』なんていう珍しい名前はなかなかいない。しかも、学校や学年が特定されていれば尚更。
元カレにあっさりと自分の友達関係を知られて、乃絵琉の吐き気は一層増した。
しかし、鋭十が萌夢叶の彼氏だとわかった以上、なんとしてでも2人を離さなければならない。