……意外。
楓斗はこんなの怖がらないイメージだったから。
「楓斗、大丈夫?」
小さく声をかけると、振り向いた楓斗は小さな灯りの中でも分かるくらい顔色が悪い。
いつも助けてもらってるから…。
そう思って、空いている方の手で楓斗の手を握る。
「な、なにして…」
「手、繋いだら大丈夫。怖くない」
ね?と言って見せると、少しばかり強張った表情の楓斗は小さく手を握り返してきた。
「し、仕方ねーから繋いでやる」
ぱっと目を逸らした楓斗を、微笑ましい気持ちで見つめて先へと続く。
そうして手を繋いだ私達は、無事生還した。
「怖かったねー」
「やんな、めっちゃ雰囲気あったわ〜」
「貴重なものを体験できて楽しかったよ。……って、仲良いね、3人とも」
出口を出たところで、聖が私と楓斗と空を見て首を傾げた。
私を真ん中にして手を繋ぐ不思議な光景に、廊下を歩く人達の視線が痛くて。
今更ながら恥ずかしさを覚えたのだった。



