「だぁかあらっ!」

バシッ

「…あれ…………あ!!」

右手に握っていたはずのカッターナイフが、いつのまにか男に奪われていた。
狐面の変な男は、苺菜から取ったカッターナイフをクルクル回しながら ひひひひ と不気味に笑っている。

「ちょっと!返してよ!邪魔しないで!!」

「ひゃっはぁあ!教室で鬼ごっこって、君実はしょぉがくせぇ?あのねお嬢ちゃん。そんな簡単に人って死ねないんだよぉw」

苺菜をからかいながら教室を素早く逃げ回る狐面の男。
自殺をいきなり現れた変質者に邪魔されて、イライラしながら男を追いかける苺菜。